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舌先を擦り合わせるような軽いキスをしただけで、トロンと蕩けたような表情になる結葉が、想には本当に色っぽく見えて――。
「あ、あの……想ちゃ、……えっと、せ、背中に……その……当たって……ます……」
結葉が気まずそうにそう言って顔を真っ赤にしたのは、何も湯に浸かっていて、身体が温まってきたからだけじゃないだろう。
「そりゃあ裸で可愛いお前とくっ付いてんだ。当然の反応だろ」
悪びれもせず言い放った想に、結葉が機械仕掛けのロボットみたいにぎこちない動きをしながら「あ、あの……私っ。のぼせてきちゃったし、さっ、先に上がるねっ」と浴槽から立ちあがろうとして。
想はわざとその細い腰に回した手にグッと力を込めて立たせてやらなかった。
「置いてくなよ。俺も一緒に上がる」
当然のように結葉を抱いたまま立ち上がった想は、わざとらしく結葉に身体を密着させる。
「あ、あのっ、想ちゃっ?」
そのまま結葉の小さな両手を浴槽の縁につかせるよう自分の手を重ねて――。
「その前にもう一回、な?」
結葉の中に、あと何回出したなら、自分は満足出来るんだろう。
そんなことを思った。
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