異世界転生

4/7
前へ
/7ページ
次へ
 ショップの中は、モニターと椅子、修理担当のロボットが設置されており、普通のICチップのメンテナンスショップのように見える。  とりあえずどうして良いか分からないので、通常のメンテナンス同様に、モニターの前に立ってみる。  するとモニターメニューが表示されたが、メニュー自体には変わったところはないように見える。  やはり単なる噂なのだろうか。  私は諦めて帰ろうとすると、ショップの奥から音がして、別のロボットが現れた。  ロボットは真っ直ぐに私の前までやって来た。   私の腰の高さほどのロボットだ。  黙って見ていると、ロボットの胸の辺りのモニターが明るくなり、文字が浮かび上がった。  どうやら古いタイプの接客用ロボットのようだ。 「いらっしゃいませ。ICチップのメンテナンスでしょうか?ご用件をどうぞ。」  モニターの文字に合わせてロボットから声が聞こえる。  せっかくここまで来たのだ。    私は思いきって尋ねてみることにした。 「実は、異世界転生出来る装置が安く手に入ると聞いたんですが、本当でしょうか?」
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加