第二章 12歳も上にほだされてたまるか

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「何でそんな事すると川井さんは思う?」 疑問はそこだ。 私の考えでは単に女子高生が珍しいから暇つぶし、というのが一番の理由に思えるのだが。 「そこが疑問なんだけど、普通大人は関係無い高校生と知り合うこと無いじゃ無い? それで珍しがってるのかなって。性格歪んでるみたいだし」 唯一思い当たりそうな答えを言うと、彼は腕を組んだ。 「僕は簡単にそうとは受け止められないかな。 今まで聞いた話しだけでは答えが出しにくいけど。 とにかく川井さんを利用したのは事実だし、何かあると思って警戒はすべきだよ、女の子なんだから」 真面目な表情と答えに納得する。 おそらく物珍しさでやっただけで、そのうち飽きるだろう。 それに女の子なのだから、なんてさらっと言ってくれるのは嬉しい。 いつも私は何でもやってくれる人扱いで、こういう女の子だから気をつけてねなんて扱いされないし。 いや、光生さんも少しは・・・・・・。違う、あれは子供扱いだった。 「そうだね、きっとこんな子供相手すぐに飽きるだろうし」 笑って言えば彼は、んーと言いながら難しそうな顔をした。
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