第二章 12歳も上にほだされてたまるか

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友人達に先に帰って貰うようにお願いし、学校の人達が見ているので車の後ろに行く。 「芝居終わりましたよね?!こういう事は迷惑です、二度と来ないで下さい」 「光生様からは交際相手である紫央里様をお連れするようにと」 「ですから芝居は終わっています!」 大きな声で言ってしまい、慌てて口を手で覆う。 しかし年配の男性は眉を下げゆっくり話しかけてきた。 「光生様は紫央里様とお話がしたいようなのです。どうか直接お話しして頂けませんか? 私からの伝言では納得されずに何度もこちらに伺うだけになりますので」 優しく言っているけれど最後の脅迫だよね?! だけど毎回来られても困る。 直接顔を合わせて断らないと駄目だなんて納得がいかないが、どちらがマシかと言えば直接会うしか無い。 私は仕方なく付き合うことを了承した。 また知らない店に連行され、そこで全身いじくり回された後レストランに案内された。 ビルの高層階のフレンチレストラン、高そうなシャンデリアが真ん中にあり、間接照明が店内を柔らかなオレンジ色に包んでいる。
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