第二章 12歳も上にほだされてたまるか

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「で、恋人の連絡を拒否した理由は何だ」 真顔で聞いてきた男に本気で何かぶん投げたい。 12歳離れてるんだぞ?自分だけは若いと思っているのだろうか。 「光生さんってロリコンだったんですか」 「ロリコンな訳が無いだろう」 「ズバリ、光生さんが大人の女性に相手をしてもらえないから、高校生である私で自尊心を満たそうとしていますね?」 「あぁ?!」 人差し指をビシッと刺して指摘すれば御曹司とも思えぬ低い声が返って来たけれど、こちらは何も怖くない。 母親は光生さんをネットの画像を見て若く見えると言った。 だが私からすれば大人の男性で、黙っていれば人を寄せ付けないほど目立ちまくるイケメンだ。モデルや俳優と言われても納得するだろう。 それに対しこちらは眼鏡で地味な女子高生。 今日は髪をウェーブにして化粧もされ、服はふわふわした膝丈のスカートに上品なブラウスを着させられているとはいえ、それでもとても大人の女性にはほど遠い。 自分が周囲からどう見られているのか、光生さんは気にならないのだろうか。 「周囲の視線など気にしていない」 赤ワインを飲みながら、光生さんが話す。 どうやら私の心が読めるらしいが、私はとても貴方が迷惑だという肝心な点を読み取って欲しい。
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