第二章 12歳も上にほだされてたまるか

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私は彼を睨むけれど、向こうは平然と見下ろすように私を見ている。 「まだ演技の必要が出たのなら、他の人に頼んでくれませんか? 私は三十路お坊ちゃまのオモチャじゃ無いんです」 「28だって言ってるのにまだ覚えられないのか」 「16の私からすればその辺の年齢は全ておじさんですよ」 流石にその言葉は嫌だったのだろう、頬が引きつっている。 「繰り返しますがあのお芝居に付き合ってそれで終わりになったはずです。 高校生と話したいなら他を当たって下さい。光生さんならよりどりみどりでしょ」 スープを飲み終えてからそういうと、向こうは腕を組んでじっとこちらを見ている。 もの凄く居心地が悪いのですが。 「じゃぁ週末どこかでかけるか。 泊まりは無理だと海外は無しになるから、あぁ、遊園地か動物園でも行くか?子供は好きだろう?」 「どっから突っ込んで良いかわかりませんが、とりあえす全部拒否で」 じゃぁって何だ。 私の答えにムッとしているようだが、なんでこの人こんなに子供っぽいのだろう。 28ってもっと大人じゃないの? 金持ってる分甘やかされて心が成長していないのだろうか。 イケメンのはずなのに外見以外全て残念すぎる。
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