プロローグ

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プロローグ

 豪奢なリゾートホテルのスイートルーム。  その寝室に、荒い吐息とぐちゅぐちゅという水音が響く。   彼の唇と指の愛撫はじれったいほど優しいのに、穿たれたソレは乱暴なまでに熱くて硬く、その圧迫感で視界がチカチカする。 「中……すごくイイ」  たっぷりの熱い吐息とともに陶然とした声で囁かれ、全身の皮膚が粟立った。 「んあっ……あぁ……ぁんっ! 気持ち……いい……も……だめ」 「一緒にイこう?」  腰の動きを速めて容赦なく揺さぶってくる彼のしっとりと汗ばんだ背中にしがみつきながら、最後は叫ぶような嬌声をあげて果てた。  出会ったばかりの、名前も知らない彼とはそれっきりのワンナイト――になるはずだった。  
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