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そのいつかっていつだ?と、だけどどうせまた上手くいかないに決まってる、と、勝手な不安と期待に揺すぶられ続けてきたけど。  たぶん、もう、潮時だ。 ずっと、ずっと近くで見守っていられればいいと思っていたけど。 この平和を、全力で守りたいと思っていたけど。 もう、限界だ…… 「ねぇ相川」 なるべく静かに聞こえるように、そっと注意深く口を開いた。 「ん?」 「振られた直後に悪いんだけど」 逸って上滑りする事のないように。 「なによ」 「お前、今、好きな奴いる?」 焦って怯えさす事のないように。 「だから今日、振られたばっかだって」 「じゃぁ、考えてみてくれないかな」 「何……」 「俺のこと、対象内にしてくんないかな」 川沿いに植わった桜がざぁっと鳴って、夕方の風が吹きぬける。 薄暗くなりかけた空にまだ星はなくても、今、相川が、目を丸くして固まるのが分かった。 「相川は可愛いよ。俺、ずっと、そう思ってたんだ」 ゆっくり静かに言葉に乗せる。 ありのまま正しく伝わるように。
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