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そんな三津谷くんと、まさか同じ委員会になるなんて。会議室まで一緒に歩いているなんて。 「美化委員会って何するんかなぁ?」 「会議室って、こっち?」 首をかしげたり方向を指差したりしながら、気さくに話しかけてくれる三津谷くん。階段を一段飛ばしで上っては私が追いつくまで立ち止まって、並んだことを確かめるように私の足下を見るとまた、軽く二段差を越えていく。それだけでも緊張と嬉しさが爆発しそうだったのに、会議室ではぴったりくっついた二つの机にクラスごとに座ることになっていて……。あまりの展開にとてもじゃないけれど、委員会会議の内容に意識を向けることなんてできなかった。 「輝。お前が話しかけてくるから、無駄な雑用押し付けられたやんけ」 「俺?ちゃうよ、先に話してきたんお前やん」 「はぁ?ちょっと手ぇ振っただけやん。やのにお前が目立つことばっかりするから。つか、どーすんねんこれ」 「……」
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