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その花には、名をつけるなら「人面蝶」
わかりやすく言うなら、
「蝶のコスプレをしたちいさなおじさん」が
たおれていた。
だが、無垢な少女はそれを気にせず、
逆に心配していた。優しい。
「ちょうちょさ、どうしたの?」
普 通 な ら、蝶がしゃべることはない。
だ が、「あぁ、休憩してるんだよぉ。
心配してくれてありがとね。暑いんだから
わざわざ駆け寄らなくても…」
・・・しゃべった!
「よかったー!」
「優しいお嬢ちゃんには
お願いをヒトツ叶えてあげよう!」
「お願いを…何?」
「一つ…いや、叶えてあげようか、って」
「やったあ!」
[スキル:無垢]持ちの少女は喜んだ。
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