妖精まがい

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「んーとね、んーとね…」 「ゆっくり考えてもいいんだよー!」 「じゃあぁ…おしゃべりしよ!」 「がってん承知っ!…もうしてるんじゃ…?」 「明日もしたいのっ!」 周りは夕焼け色に染まっていた。 「そっか…またね!」 「ばいばい!」 ー次の日も、少女はおじさんのところへ来た。 「次は何の願いを叶えようか」 「うーん…もういいよ。」 「いいんだよ?おじさんは妖精だから 何でも考えられるんだ。」 「ようせい!すごーい!」 「で、願い事は?」 「んーと…じゃ、キャビアが食べたい!」 「おっと、願いがでかくなったねー。 はい、どうぞ。」 ボン、と空中からキャビアが出現し、 少女の手に着地した。 「うわぁ、食べてみたかったんだ!」 「(キャビアの原料も知らないくせに…)」 もぐもぐ…もぐもぐ… 「ごちそーさまでした!」 「えらいえらい。ちゃんと言えるんだね!」 「おじさん、明日もここにいる? あと…お願い事…」 照れながら少女が言っている。 「うん、もちろんだよ!」 「やったぁ!じゃ、またねー!」 少女は去っていった。 どうやら少女は気がつかなかったらしいが おじさんは背が伸びている。
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