第三章[夕輝]

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「うん?困ってる事があるのか?俺が…解決してやるから。」 「違う!今は、泣きたいから…泣いてるの雨で隠せるでしょ?」 「林檎??」 「ほっといてよ、うちのクラスにも来ないんだし…皆にちやほやされてたらいいじゃない。なんで私をいちいち構うのよ!」 私はつかまれていた腕を振り払った。 その勢いで、彼の頬に私の手が当たった。 「あ。」 「…。」 「平気だ、それより…手、痛くないか?」 彼は何度も濡れる髪から顔にかかる、雨の雫をぬぐいながらそっと私の手に触れた。 「林檎?ごめん、俺が教師で…何度もやめようと思ったけど傍にいたくて。」 「え?」 勢いよかった雨が、ゆっくりとあがり始めた。
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