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医師の診察を終えると、私の身体の固定は解かれた。
傷はしっかり塞がっていると医師のお墨付きをいただいた。
身体がだるく、すこし目眩を感じるのは血を多く失ったかららしいけど、2.3日でマシになってくるだろうと言われた。
「妃殿下は?どうしてる?」
「お健やかにお過ごしです。お時間がある時にはずっとこちらについておられる事もございましたから、目が覚めたと聞けば、明日にでもこちらへいらっしゃるかと」
リラの言葉に私は目を丸くする。
一国の王太子妃が、いち貴族夫人の病床に付き添うなど、聞いたことがない。
しかも、身重の体で、、、恐れ多い。
御用がなければ夕食をご用意に行ってまいります。とリラが言うので、私はうなずいて彼女の退室を許した。
その時に、一言だけ彼女におねがいをした。
「少し心の整理を着けたいの。だから夫を部屋に入れないで欲しいの」
私の言葉に、リラは驚く事もせず、首を傾けた。
「お伝えはさせていただきますが、、、それをラングラード卿がお聞きになるかは、、、」
「分かったわ。伝えるだけお願い」
そう言って、リラの背中を見送った。
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