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出産も間近な頃突然ジミーが言った。
「一番最初の娘はタリー。破天荒ながら長女として頼もしく、よく笑う女の子だろう。」
「んー、ふ、」
「次女はチリー。リーダーとなる姉がいるから彼女は大人しく、勤勉家になるだろう。」
「んーふ、」
「三女はツリー。愛嬌があってちょっとずる賢い、でも憎めない愛すべき娘だろう。」
「んー、ふ、」
「四女はテリー。甘え上手でワガママ。若いうちから走り屋になるかもな。」
「…ねえジミー、私、子供にはのびのび育って欲しいわ。」
「分かっているさ、俺たちの子供は「キャラクター」ではない。一人一人感情と命と尊厳を持った愛しい子供たちだ。でもな、おかしいと思われるかもしれないけどな、不思議とそんな感じがするんだよ。」
「そうね、…そうかもね。」
馬鹿げてるだなんて笑わずに目を閉じるアンナ。二人で四人の子供を撫でている時間は何物にも換えがたい宝物であった。
そしていよいよ出産の時…
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