こういうことだったのかな。4

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月曜日。四時間目の理科室での授業を終えて教室の前まで帰ってきた時、賢一と賢二はよもぎに会った。よもぎがはぁい♪と手をあげて話しかける。 「二人とも大学合格したんだって?おめでとう!」 「あんがと。情報早いな」 「さっき職員室行ったら、村上先生と錦野先生が話してたから」 「そうなんだ。よもぎはこれからだな。頑張れよ!」 「うん!…あ、お昼買いに行かなきゃ。じゃあね!」 「あぁ!」 小さく手を振って、よもぎは食堂に向かった。さぁ弁当弁当!と言いながら賢一も教室に入っていく。賢一が食べたいのは食欲の秋だからってだけじゃないよな、と苦笑いしながら、賢二も後に続いた。 「なぁ、これから卒業までどうすっかなぁ」 賢二の机に弁当を広げて食べながら訊く賢一にそうだなぁと言って、賢二も弁当を食べる。受験が終わった二人が卒業までにすることといえば、二学期の期末テストと、三学期の学年末テストくらいだ。だが遊んでばかりでは金がかかる。父親への負担を考えると出費は抑えたい。 とはいえ自分達も今まで頑張ってきたので、何か一つくらい褒美があってもいいだろうと、いろいろ意見を出し合っては盛り上がった。…そんな二人を、これから受験するクラスメイトがチラッと見た。 終礼が終わり、クラブのない三年生は家に帰っていく。賢二は美香と帰るため先に教室を出た。少し恨めしそうに賢二を見送った後、賢一もカバンを背負って教室を出ようとした。 「あら、どうしたの?」 クラスメイトが、一人の女子に気がついて訊いた。よもぎだ。カバンを肩にかけ、教科書とノート、筆箱を持って教室の入口付近に立っていたのだ。よもぎは少し恥ずかしそうに訊いた。 「賢一、いる?」
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