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昼間、家事が終わって一段落した後。
「かか、おさんぽ!」
咲は私を『かか』と呼ぶ。旋の事は『とと』。小さい足でトコトコと私の元までやってきて、私を見詰めてくる。
「かか!おさんぽ!」
「かか、ちょっと休憩したいから、もう少ししたらで良い?」
「やだやだやだ!!いまがいいの!!」
目が金色に染まり始める。それはそれだけで、別に妖力が出るとかでは無いけれど少しはビックリする。でも幾ら可愛くても、あまり甘やかしては駄目。何でも、駄々を捏ねればしてくれると勘違いしてしまうから。
「本当に疲れてるから、少しで良いの。ね?後でちゃんと行くから」
「ぶぅ…!」
散歩には行ったけれど、機嫌が治ったのは旋が帰宅した後だった。
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