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一人っ子であり鍵っ子でもあった僕の子どもの頃の遊び相手は、いつだってノエルだった。僕にとってはきょうだい同然だった。
雌猫だから例えるならば妹か姉にあたるんだろうけど、ノエルには男の子のようなわんぱくさや勇ましさもあった。妹も姉も、弟も兄も兼ね備えていたのかもしれない。
だから一人っ子で、たとえ両親の帰りが遅くても、全く寂しくなかった。僕の隣にはいつもノエルがいた。気まぐれな性格ではあったけれど、ノエルはよく僕に懐いてくれた。
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