13人が本棚に入れています
本棚に追加
話すためについ口を開けた瞬間、
スプーンを差し込まれた。
「んん〜!!」
と訴えるが、口に突っ込んだまま
スプーンを動かすばかりで
食わせる気も無さそうだ。
……なら、
西園寺は何がしたいのだろうか。
そんなことを考えていると、
スプーンの先が上顎の粘膜を撫でた。
「ひっ、ぁあ……?///」
……ちなみに俺の性感帯のひとつである。
喘いでしまった拍子に、
溶けたシャーベットが口の端から漏れて、
顎をつたった。
「っ、ふ……っ」
……西園寺はそれを見て、
悪魔も逃げ出すような微笑みを浮かべた。
そして――――
「ひぅ……っ!?」
スプーンを抜き取り、
何故か俺の口から垂れた
シャーベットだったものを舐め取った。
ざらっとした西園寺の舌の感触に、
また刺激されてしまう。
「っ、は……///」
もう息も絶え絶えな俺の様子に
やっと気づいたのか、
西園寺は俺から体を離してくれた。
そして、
「ご馳走さま」
「……は、はやくね……?」
俺を構いつつもちゃんと食ってたのか、
手を合わせて挨拶していた。
……ご丁寧に食器を重ねている。
それと俺の残ったご飯
(社長である西園寺が食べ終われば
食事終了らしい)
を持って使用人が消えると、
西園寺はいい笑顔を浮かべた。
「んじゃ、風呂に案内するからついて来い」
そう言い残し、すたすたと先を歩いて
行ってしまう。
俺は立ち上がりついていこうとするが――
「っ、ふ……んっ?」
……恥ずかしいことに、
さっきのがまだ残ってるのか、
全身に力が入らない。
何とか歩くことは出来るが、
あのペースの西園寺には余裕で
置いていかれてしまうだろう。
「……ま、まって……!」
思ったより甘い声になってしまったことに、自分でも驚く。
するとくるっと西園寺が振り向いて、
すたすたとこれまた凄い速さで戻ってきた。
「どうした、大丈夫か?」
「あの、からだにちから、
はいんなくて…………だから、
ゆっくり歩いてほし――!?」
言い終える前に、
ふたたび抱き上げられていた。
「その調子じゃ、1人で風呂に入るのも
難しいだろう。仕方がないから、
俺が手伝ってやる」
……た、確かに何かをやらかす気がしない訳でもないが……。
「さ、さすがに、
もうしわけないです……しっ」
……本音を言うと、ギンギンに
勃ってしまったコレを見られたく無いのが
1番なんだが。
「つべこべ言わず行くぞ、
男同士なんだし……な?」
どうやら、西園寺は止める気は
さらさらないらしい。
ずんずんと俺を抱えたまま歩いていく。
「……っ、んっ……ふぁ……///」
そんなつもりは無いのだが、
服が擦れるのにもつい反応してしまう。
……全身が性感帯、みたいな……?
「ついたぞ、服脱げー」
「え、あっ……!?」
降ろされたかと思えば、あれよあれよと
いう間に全ての服を脱がされる。
……つまりは、見えるとこ全部
見えてしまうわけで。
「……勃ってんな」
「あ、いや、これは……っ!」
まじまじと見つめられたあと、
真顔でそれを言われるのは辛い。
そして言い訳のしようがない。
『口ん中触られて、舐められたら勃った☆』
なんて、口が裂けても言いたくないし、
言えない。
「……とりあえず、風呂で……」
西園寺はそう言って、自分の服も秒速で脱いだ。
……腹筋割れてる、予想通りの筋肉だ。
そしてまた抱き上げられ
(もう反応するのもやめた)、浴室に入る。
「わ、おっきい……」
流石に温泉、とまではいかないが、
男2人ぐらいだったら余裕で全身浸かれる
浴槽だった。
シャワーがひとつしかないのは、
普段は西園寺しか利用しないからだろう。
「じゃあ、まずお前から洗ってやろう。
その……勃ってるやつもな」
「……え!?いや、じぶんでぇ……っ!」
言い終える前に、
西園寺の手が肩に触れた。
何で手なんだ、と思い西園寺の方を見ると
『敏感肌に優しい!泡で出てくる
手洗いさんのボディウォッシュ』
というパッケージが目に入った。
つまり、これから俺は全身くまなく
西園寺に触られるということだ。
何の罰ゲームだろうか。
……ただでさえ今日は、
何か身体がおかしいっていうのに……!
「ひっ……あぁ!……んんっ、やめ……っ」
何故か西園寺が一言も喋らないので、
広い浴室に俺の喘ぎ声が響くという
最高の状況が生まれている。
……軽く死ねる。
「や、まってぇ……そこ、
だめらから……ぁあ……っ!」
西園寺の指先が乳首にふれ、
つい大きな声を上げてしまう。
西園寺はにやっと笑みを浮かべ、
「ここか?」
ともう一度触ってきた。
……今度は、強く摘むように。
「いやぁっ!……そ、それやだぁ……///」
俺のモノの先から、我慢汁なるものが
垂れているのが分かる。
それすらも快感に思えてしまい、
「ひぅ……っ///」
と小さく声をあげた、のだが。
「……そうか、先に抜いておかないと
下半身を洗っても意味ねーな」
俺のソレを見て何を思ったのか、
急にぎゅっと掴んできた。
「ぁ、ぁぁあああっ!!」
それだけで、俺はイッてしまった。
「……光希って早漏?
それか、あんま抜いてないのか??」
手にかかった俺の精液の匂いを嗅ぎ、
プライバシーなんてもんは無くなったのか
そんなことを聞いてきた。
「……し、しゃかいじんになってから、
いっかいも……っ?」
拒否すれば契約を盾に脅されることは
分かっていたので、正直に答える。
大学時代は暇を持て余していたし
性欲もあったから割とオナってたのだが、
社会人になると忙しく、
そんな暇なんて無かったのだ。
最初のコメントを投稿しよう!