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「へぇ、道理で濃いわけだ。
じゃあ、全部出さねーとなっ」
「え……っ、また……んぅ……っ///」
西園寺は容赦なく、俺のモノを掴んで
しごき始める。
俺はせめてもの抵抗として手で口を抑えて声が出ないようにしているが、
もう立っていることもできないほど
力が抜け、されるがままだ。
「んんっ、んむ……っ///」
「ん、ひっ……ぁ……っ」
「や、もうでな……しんじゃ、あぁっ!?」
その後、何度も何度も射精させられ、
浴室にずっと俺の情けない声が響いている。
西園寺も西園寺で、毎回俺の精液の匂いを
確認し、
「お、薄くなったか?」
「今回は量が多いな……」
などと、恥ずかしすぎるコメントを
するものだから、俺の羞恥心はマックスだ。
「ぁん、もうむりぃ……っ///」
何度目か分からない射精を終えると、本当に無くなったのかもう勃たなくなった。
「おお、終わったか。長かったな……」
西園寺ももうほぼ透明になった俺の体液を
見ながら、終わりを認めてくれたようだ。
「はぁ、はっ……」
「おい、水でも飲んどけ?」
どこからともなく出てきたミネラルウォーターを受け取り、ごくり、と飲む。
風呂にあるくせにキンキンに冷えたそれは
熱を持った俺の体を冷やしてくれた。
「落ち着いたか?」
「……い、一応?」
「んじゃ、遠慮なく洗わせていただこうか」
そう言うと西園寺はまた俺を洗い始めた。
「……っく、ふ……っ」
もう勃つことはないにしろ、相変わらず
俺の体は快感を感じてしまう。
……もしかして、こやつが媚薬でも
盛ったんじゃ無いだろうか……!?
「おい、ちょ……っとまて」
「ん?何だ??」
善は急げ(?)と、確認してみる。
「西園寺、俺に何か盛った……?」
「おお、よく分かったな。ヤクザへの
ご挨拶のときの水に、遅効性の媚薬を
混ぜておいた。ちなみにさっきの水にもな」
それはそれはいい笑顔で、西園寺はそう
のたまった。
ヤクザのときって……どうでも良過ぎて
作者も書くことをやめたあれか……!
「っ、おまえ……っ!」
「いや、もうあの時にはお前は俺のものな
わけだから、何をしても怒られる筋合いは
無いであろう?」
……トランクいっぱいの札束を思い出し、
何も言えなくなる。
確かに、買った人間なら
何してもいいのだろう。
「……く、そうだな……っ」
「納得してくれたか?じゃあ、流すぞ〜」
無駄に高級感のあるシャワーは、これまた
無駄に浴び心地がいい。
「俺は自分も洗うから、先に入っててくれ」
「……おう」
返事をすれば、当たり前のように抱き上げて風呂に入れてくれる。
……俺は赤ちゃんか何かか。
大人しく入る俺だったが、なんとなく
西園寺を観察することにした。
……真っ黒な髪から水滴が落ちる様子は、
あんなことをされたあとだからか
非常にエロく見える。
瞳の色が薄い青って……外国の血でも
入ってんのか?
「ん、俺に見惚れてんの?」
「な!?……んなわけっ!」
視線に気付いたのか急に声をかけて来て、
超びびってしまった。
「おい、もっと寄らねぇと俺が入らん」
「あ、すいませ……」
「……ん、別にいいが……
すいませんって敬語だよな?」
そんなことをぶつぶつ唱えながら、
西園寺はバスタブに入ってきた。
外から見ると大きいと思ったものだが、
流石に大の大人ふたりが入ると少し狭い。
「……あ、たしかに……?
つーか、せま……っ」
だから、
必然的に相手に触れなければいけない訳で。
媚薬のお陰で全身が性感帯の俺には
拷問でしかなかった。
少しでも相手に当たらない位置を探そうと動けば、跳ねた水滴が当たって反応してしまうという悪循環。
「あの、おれ……っ」
「あ?」
「もう、のぼせる……っ、んで」
というのは大嘘で、
早くこの空間から開放されたい。
「あぁ、じゃあ俺も出るわ」
「や、はいったばっか……だろ?」
ついてくんな、という思いを込めて反論
するも虚しく、
「いや、普段はシャワーで済ませているし、のぼせてふらつかれたら困るからな」
笑顔でそう返されてしまった。
そう言われたら黙るしかないのが悔しい。
そしてふたりで風呂を出ると、
「ほい、光希のな〜」
ふわっふわのバスタオルが貰えた。
え、俺でも知ってるブランドのやつ……
流石社長である。
「あ、バスローブでいいか?
一応パジャマ的なものもあるが……」
……そうか、俺今服が無いのか。
「や、べつになんでも……」
「何でも?じゃあ……これだな」
そう言って渡されたのは、XXL位はあると
思われるTシャツと、丈の短いスパッツ
だった。
ちなみにブリーフで、肌着は無いらしい。
……着てみるが、いかんせん大きいせいで首元は開きまくっているし、丈も太腿まである。そして下が短いせいで何も履いてないように見える……という、変態チックな格好になってしまった。
「着たけど……これでいい?」
「お、似合ってる。俺的には最高だが?」
「……あっそ」
西園寺的には狙った通りらしい。
……ちょっと性癖を疑う。
「じゃ、俺先に戻ってるから……」
「え、のぼせてるなら運――――
「要らない、もう冷めた」
媚薬も慣れてきたのか効きが
弱くなっているし、大丈夫なはず……だ。
何よりもう二度と姫抱きはされたくない。
「ならいい。テレビ好きな番組つけていいからな、YouTubeも写るぞ」
「……ん、りょーかい」
最後まで甲斐甲斐しく色々教えてくれる
西園寺に笑顔を見せ、リビングに戻る。
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