1.衛士長、再び帝国学校へ

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「ん? ああ。そうなんだよ、ゴガードさん。いいかい、入り口通っても?」 「ええ、どうぞどうぞ。 ああ、さっき教授の部屋に出入りしている、何でしたっけ…ええと、あの長ったらしい名前の青年…ピピ君? が外へ出ていきましたから、研究室の留守番を終えたんでしょう。したがって、教授は現在、在室していると推理できるのであります」 「そ、そうかい。どうもありがとう」  どうやらチャーウィン教授が本職外の事件に首を突っ込みたがる性質は、こんなところにも伝染しているようだ。  ルートブリッジは階上へあがり、チャーウィン教授の研究室を目指して一番奥へと進む。  教授の研究室のドアには、 「汝、この世に魂を呼び起こせし疎密波を響かせよ」 と書かれた注意書きがある。ついこの前まではなかったから、また教授が気まぐれで急に思い立って作り貼ったのに違いない。  普通に「ノックしろ」と書けばいいのに、と思いながら研究室のドアをノックした。  チャーウィン教授にはいくつも指摘して改めて欲しい点があるのだが、本当にこういう詰まらないことが好きなところは即刻直して欲しいと、ルートブリッジは切に思っている。
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