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それと同時に、この一連の犯罪は校長によるものだったということを、認めざるを得なくなった。
皆が噂していたような"都市伝説”なんかではない。
生きた人間の…我が学校の校長による犯行だったんだ…。
「何も言わず黙々とフナを池に返す私を見て、あの子達は言ったよ。"そんなに魚が大事なら手伝ってやるよ”って。そして彼らはフナを蹴り飛ばし始めたんだ」
「……」
「もう許せなかった!!堪忍袋の緒が切れるとはこのと事だと思ったよ。だから魚を蹴り飛ばしている彼らのうちの一人を、私は力いっぱいに池に突き落としてやったんだ」
「えっ…」
それを聞いて、思わず顔をしかめてしまった。
子供が子供を…、池に突き落とすだなんて……。
「言い忘れていたが、ちょうどこの頃私は柔道を習っていてね。背丈はみんなとそこまで変わらなかったけれど、それでもやはり力や瞬発力は他の子よりも幾分優れていたよ」
くるりと、再び俺に背を向けた校長は、棚の前に移動し一つのトロフィーを手に取った。あれはその当時、柔道の大会か何かで獲得したものなのだろう。
「でもねぇ、私もその時初めて知ったんだよ。……あの池が、子供の足がつかないくらい深いものだったということを」
予想だにしていなかった校長の言葉に、俺は目を見開き絶句した。
そんな……まさか……。
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