絵里のために

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               ※ 「あっちゃんの言う通り、弁護士さんに相談してみたよ。借金取りと話したって」 「それで? どうだったの?」 「うん。それがね……」  弁護士から提示された和解金は、三百万円だった。  当然、彼女にポンと用意できるはずもない。  僕は銀行に預けていた定期預金を解約して、彼女に渡した。
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