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「いやあ、若いのにしっかりしている。さすが京一くんの娘さんだ」
そう言われた父は照れながら頭をかく。
おじさまがわざわざそう言ったのは父の顔を立てるため。なぜなら父は婿養子だからだ。
おじさまと母は幼い頃によく遊んでいた仲らしい。大人になってほとんど会う機会がなかったけれど、こうしてまた縁が繋がれて嬉しいとおじさまが言った。
「いろはちゃん、息子の遥だ」
おじさまの言葉にどきりとした。
同時に彼に目を向けると、向こうもこっちを見ていた。
切れ長の目に射抜かれて、失神しそうになるのを堪える。
お、落ち着け……彼は翔真じゃない!
「遥です。よろしくお願いしますね」
落ち着きのある心地よい声。
なんと、声までイケメンだったよー。
こんなに素敵な人が親戚にいたなんて知らなかった。
そう、私たちは親戚同士の婚姻ということになるのだ。
とは言っても、かなり遠い。
秋月家の家系図は以下のとおりである。
![3b242130-b376-4293-9c3e-3a8f6be7c0b8](https://img.estar.jp/public/user_upload/3b242130-b376-4293-9c3e-3a8f6be7c0b8.jpg?width=800&format=jpg)
![3b242130-b376-4293-9c3e-3a8f6be7c0b8](https://img.estar.jp/public/user_upload/3b242130-b376-4293-9c3e-3a8f6be7c0b8.jpg?width=800&format=jpg)
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