栗の渋皮煮

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栗の渋皮煮

栗は,9月の後半から10月にかけて出回っているのもあって,そろそろ渋皮煮が作りたくなっている。 栗を手に入れたワタシは,近く入院が決まっているので手に入れた栗をダメにしてしまう前に,仕込んでおきたいと考えていた。 食べ物の執念というものなのだろうか?はたまた,後悔だけはしたくないという気持ちが滲んで来たのだろうか(苦笑) 渋皮煮は,一昼夜水に浸けた栗の鬼皮を()き,鍋に栗と水と重曹を入れて火にかけて,2~3回煮溢していく。 それから水と砂糖を加えてから, コトコトと時間をかけて美味しく仕上げていく。 我が家には重曹がないので,重曹なしバージョンで作っていく。鬼皮を剥いた栗には皺があるので,そこに入り込んだ筋さえも取らないといけない。 地味で時間のかかる作業も,意外と苦ではない。こんな日の1人作業は楽しい。 近くにラジオを置いて勝手に流しておき,夢中で鬼皮を剥く。ペティナイフで皮を剥いていくので,時間がかかるのは仕方がない。 世の中便利なグッズがあって,栗の皮を剥く『栗くり坊主』があるから,時間を短縮出来るのに・・・ 鍋に水と剥いた生栗を入れて火にかける。渋皮から出る灰汁を2~3回捨てて,水と砂糖を加えて仕込んでいく。 ワタシの場合は『きび砂糖』で仕上げていく。たまたま我が家にあったのも理由の1つ。 砂糖は身体を冷やしやすくする働きがあり,黒砂糖と違ってビタミンもミネラルも含まれていない,純粋な糖分といえる。 精製過程で作られるきび砂糖なら, 必要なミネラルもビタミンも残っているし,甘さ自体も優しいので,使い勝手はいいと思っている。 この,じっくりコトコトと味を煮含ませている,この時間が楽しい。誰にも邪魔をされない,夜中に仕込むこの時だけが・・・ 2021 Oct 16 Am 09:58
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