ふーと君は

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そんな‥そんなの‥。 「別に俺はどっちでもいいけど、めぐは我慢できる?」 好きな人にいじめられて、恥ずかしいのに、体は欲望にまみれていく。 今日のふうと君はいつもより意地悪だ。 でもわかってる。ふうと君はドSだし、私はふうと君にこういうことされると感じてしまう。ドMだ。 体がどんどん火照って行くのに、ふうとはなにもしてくれなない。 「下着は濡れちゃったし、とってあげる」 仕方ないというふうに、ふうとくんが器用に下着を剥がして行く。お尻に触れる彼の指にさえ、反応してしまう自分が恨めしい。 もう二人を邪魔するものは何もない。 彼の熱も手を伸ばせば触れられる。 もう、余裕なんてなくて、もう一度彼にキスする。 「積極的だね」なおも意地悪を言って来るけど 「だって、好きだから」私は自分に正直になることにした。 もう抗えないから。 抗う必要もない。 引かれてしまうかも。 でも、そうだとしたら最後になるから後悔したくない。 キスしてるけど、下腹部に当たる熱も気になって集中できない。 「ふうとくん‥」そう訴えかけるのに 「何?」 ふうと君は、くれない。 どうして?「やらして」って言ったのはふうと君のほうじゃん。 もどかしい。 「いいよ、めぐの好きにして」 優しい、いつものふうと君。 好き‥けど恥ずかしい。 体は求めているけど、まだ理性がある。 「めぐ、シナイの?」そう言ってまた足で私を攻めて来る。 もう無理‥。 覚悟を決めて、ふうとくんの熱を自分の中に導く。 「‥あっ はぁ‥あっ」 たまらない愛おしさが、吐息になって溢れ出す。 それだけじゃ終わらないふうと君の意地悪。 つながったまま、私を待つふうと君。 もう‥。恥ずかしいなんて思ってられない。 だって気持ちイイ。 きっとだらしなくて淫らだ。 それでももっと深くもっとたくさん彼を感じたい。 夢中で貪る私ははしたない。 「めぐ、」 かすれた彼の声にさらに欲情する。 「めっちゃイイ‥」 彼の言葉に一緒に高みに登って行くのがわかる。 「っ‥あ はぁっ‥ あん」 一際激しく打ち付けられて、 「めぐっ‥!」 私を呼ぶ声を合図に同時に果てた。
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