6.ゼロ戦は最強戦闘機だったか

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6.ゼロ戦は最強戦闘機だったか

6.ゼロ戦は最強戦闘機だったか X実験隊(仮称)の赤城はゼロ戦の資料を各自に渡すと説明を行った。 「ゼロ戦は太平洋戦争で米英に恐れられていました。 ゼロ戦の由来は開発されたのが皇期2600年だったからです。 そのためレイ戦ともいわれました。 日本海軍が三菱に示した仕様書には以下の通り書かれていました。 1.用途  敵の援護戦闘機より優秀な空中戦の性能があること 2.最大速度 高度4000mで時速500キロ 3.上昇力  高度3000mまで3分30秒 4.航続距離  3000mでエンジン全開で90分。落下式のタンクをつけて120分。 5.離陸距離  向かい風で70m以下。 6.着陸速度  107キロ以下。 7.降下率  時速107キロ以下 8.空戦性能  96式2号艦戦におとらないこと 9.機銃  20mm機関銃2丁と7.7mm機関銃二丁積むこと 10.爆弾  60キロ爆弾2個 11.無線機  無線電話と無線方位測定器を装備 12.その他  酸素吸入器、消火器、夜間照明器 13.強度  7Gまでかけても壊れないこと。急降下は2Gに耐えること」 三菱の堀越二郎は、一つ一つの条件が高すぎると思ったそうです。 万能戦闘機は防御では貧弱になるといわれていますから。 速度、運動性、航続距離を満足させるため、機体は超ジュラルミンで作られ、フレームは軽量化するため、無数の穴をあけています。 パイロットを守る防護板、発火しにくい燃料タンクも採用しなかったのは軽量にするためです。 旋回性能に優れていて、20mm炸裂砲を持ち、増量タンクをつけると3000キロの航続距離がありました。 「初期にはアメリカ軍パイロットには雷とゼロ戦にあったら逃げろと言ったそうです。 アメリカ軍はパイロットに格闘戦をさせなかったのです」 自衛隊のX実験隊(仮称)の赤城が言った。 「ゼロ戦はアメリカ軍にとってずっと脅威だったんですか?」 須藤課長がX実験隊(仮称)の赤城に聞いた。 「1946年不時着したゼロ戦がアメリカ軍に回収され徹底的に性能を研究されて、弱点を見つけたそうです。 ゼロ戦は急降下の速度が遅く、また高速では舵が重くなり運動性能低下を発見したのです。 極限まで軽量化し大きな翼があるゼロ戦は急降下ができなかったようです。 ゼロ戦は1000馬力、アメリカ戦闘機は2000馬力のF6Fヘルキャット、P51マスタングがゼロ戦をしのぐようになったようです。 米軍の攻撃法は上空からスピードをつけて一撃し逃げること。また格闘戦は二機で行うことが命令されたようです。 やがてこの作戦方法でゼロ戦を負かすようになったそうです」 ゼロ戦は1940年から本格生産が開始され1945年8月まで10019機が生産されました。このうち中島飛行機が生産したのは6204機、三菱重工業は3815機です。 三菱が生産機数が少ないのは、8か月ごとに改良がおこなわれていたためです。 俺は三菱が8か月ごとに改良していたことに驚いた。 陸軍が隼に固執せずゼロ戦で戦ったら ゼロ戦はもっと製造できたかもしれない。 隼は20mm機関砲を搭載していない。 海軍がゼロ戦に固執せず、雷電、紫電改の開発を急いでいたら?  より性能が向上し、F6Fとも互角に戦えたのではないか? 紫電改は本土防空戦で高い戦果を挙げているのを聞いていたからだ。 紫電改は2000馬力のエンジンを搭載している。 アメリカ軍に恐れられていたゼロ戦は何時の間にか空戦で劣る特攻用戦闘機になってしまった。 須藤課長はの調書を各省に報告し富浜署の取り調べは終了した。 ゼロ戦1be18363-0a41-4ac8-9770-8c804fbc2ae7 紫電改dd87fa4f-75d8-4ab2-b658-afce6f775737 紫電改性能: 全幅:11.99m 全長:8.885m 全高:4.0m 自重:2897kg 発動機:1990馬力 最高速度:583km(高度5900m)、644km(高度6000m) 上昇限度:12500m 航続距離:1430km、2545km(増槽) 武装:20mm機銃、7.7mm機銃各2丁 爆装:60k爆弾4発、250k爆丸2発 生産数:1007機+415機 陸軍・隼ce681f4f-0b06-4f21-aba3-56e96382516f 陸軍・隼 一式戦一型⇒一式戦二型⇒一式戦Ⅲ型甲性能: 全幅:10.84m 全長:8.92m 全高:3.0m 自重:1580kg⇒1729kg⇒2040kg 発動機:950馬力⇒1150馬力 最高速度:495km⇒515km(高度5000m)⇒550km 航続距離:3000km⇒3260km 武装:12.7mm機銃2丁 爆装:30k爆弾2発⇒100k爆弾2発⇒250k爆弾2発 生産数:755機+3474機+1500機
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