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季節は完全に冬へ移行したと感じる。このあたりで積雪はないが、辺りを見渡すとクリスマスツリーや街路樹にはイルミネーションが施されたり、店のディスプレイがクリスマス仕様に変化している。
そういうのを見るともう冬なのだと実感する。
そういえば、と私は顔を上げた。
楓君は…クリスマスは仕事なのだろうか。確か今年は24日も25日も平日だ。となれば、休日などにクリスマスパーティーをしたりするのかな。楓君はそういった行事が苦手なイメージがある。
突然、清川さんの顔が浮かんだ。クリスマスはやはりカップルが一緒にいるイメージが強い。
楓君がもしも清川さんのことが好きだったら、彼は彼女と一緒に過ごしたいと思うかもしれない。
肩に掛かる鞄を握る力を強めた。
そして今月は私の誕生日だ。
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