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制御を受けているSubは、自分の名前も、過去の記憶もわからない。
「果実のように美しい、お前はモモだ」
主人にそう名付けられたルカは、モモとして、彼の執事として、何不自由なく生きていく。
「ああ、僕の可愛いモモ…………もっと可愛がってあげるから、こっちへおいで」
執事としてのSubの仕事は、主人に仕えて忠実に命令を遂行すること、それに尽きる。
そこには性的な奉仕も含まれる場合もあるが、それは主人によるとろこであるのだが……モモの場合は当然のように求められた。
どんな要求にも忠実に応えるモモに夢中で、自分の支配下でモモが乱れることに興奮し続けた。
それでも彼を組み敷く主人の手付きは優しくて、傷つけるようなことも、ひどく扱われることもなかった。
――――彼が「美少年」である限りは。
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