2.ルカとモモ

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 制御を受けているSubは、自分の名前も、過去の記憶もわからない。 「果実のように美しい、お前はモモだ」  主人にそう名付けられたルカは、モモとして、彼の執事として、何不自由なく生きていく。 「ああ、僕の可愛いモモ…………もっと可愛がってあげるから、こっちへおいで」  執事としてのSubの仕事は、主人に仕えて忠実に命令を遂行すること、それに尽きる。  そこには性的な奉仕も含まれる場合もあるが、それは主人によるとろこであるのだが……モモの場合は当然のように求められた。  どんな要求にも忠実に応えるモモに夢中で、自分の支配下でモモが乱れることに興奮し続けた。   それでも彼を組み敷く主人の手付きは優しくて、傷つけるようなことも、ひどく扱われることもなかった。  ――――彼が「美少年」である限りは。
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