2.ルカとモモ

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 数年後、モモが青年と呼ばれる年の頃になると、やがて主人は感情を示さない彼に対する興味をなくし、態度は豹変した。  無茶な命令をきかせたり、愛のない欲求のはけ口として使われた。  当然、碌に「メンテナンス」がされるはずもなく、やがてモモは壊れるべくして壊れていった。  そして成金Dom特有の理不尽な言い分で、モモという名をつけられたSubは施設に返品された。  返品されて心身がボロボロになったsubは、回復しないまま施設で一生を終える者が大半である。  今回返品された例のSub―かつてルカであり、モモと呼ばれた―も、ただ生きているだけの状態でそこにいた。  そんなとき、ある研究員がそのSubに目を付けた。  彼が進める実験の被験体として……例のSubは奇跡的に回復の兆しを見せた。  そして彼はそれをきっかけに、その研究員の保護下となった。
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