金魚

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 ダイニングテーブルに全員が座る。  左から宏子、菜々花、陸人、光一、なつめという順だ。 「いただきます」と全員が手を合わせた。  陸人はカボチャに箸をつけ口に入れた。  それを透かさず見ていた宏子は陸人に聞く。 「どう?口に合うかしら?」  聞かれた陸人は「めちゃくちゃ旨いです!」と答えた。 「なつめも料理が出来たらいいんだけどね……」  と宏子はため息をつく。 「ちょっとお母さん!」 「そうやな。結婚したら陸人さんが可哀想やわ」  とひじきを食べながら光一に言われる。 「ちょっと、光一まで!!」 「だって本当のことじゃん?」 「陸人さんの心が広いからなつめは付き合えたんだよ?」  うんうん。と頷く3人になつめは陸人の前で恥ずかしいと思いながらご飯を食べるのであった。 「うーん。なつめにはなつめの良さが溢れてるからなぁ。恋人がいない2人には分からないよ」  と陸人はなつめに向けて笑った。 「あー!陸人さんとアイコンタクトしてるー!」 「おえっ。ラブラブすんなよ!!気持ち悪い!」  なつめは顔を赤くさせ、優越感に浸りながらご飯を食べた。  食事が終わった後、予めバケツに張った水にカルキ抜きを入れて置いたバケツに、ビニールの口をといて置いた金魚を3匹ずつに分け2つのバケツに移した。
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