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翌日仕事から帰宅したなつめは金魚の様子を見た。
6匹が優雅に泳いでいるのを見て安心すると、水かえをし始めた。水換えが終わると、買ってきた食塩を計りで量り始めた。
ネットで調べて塩水浴するのがいいと書かれていたためだ。
塩水浴とは0.5%の塩分濃度にした水で療養させることである。効果としては体調不良や、病気の予防などであり、自己治癒能力を向上させる治療法である。
今回は新しく金魚を購入し、車で揺られまくった金魚に療養してもらうのと、病気の予防のため1週間程度行うことにした。
「玄関で何してるの?」
宏子が中々玄関に行ったきり戻らないなつめを心配して顔を覗かせた。
「塩水浴だよ。塩水にすんの」
「ちょっと!塩水なんかにしたら金魚死んじゃうんじゃないの!?」
「ネットで調べた飼育方法の1つだし、大丈夫だよ」
なつめは、各々計った塩を各々のバケツに入れた。
1週間過ぎた頃、水槽をリビングに立ち上げいよいよ金魚を水槽に入れる時が来た。
(よし、塩水浴から真水に切り替えたし、水温はばっちり!)
なつめは、網で金魚をすくうと、優しく水槽へと移していくのを6回行った。
金魚を全て移し終えなつめは、水槽を見た。
透き渡る水で優雅に泳ぐ6匹を見て“綺麗”だと思った。
「これからよろしくね」
なつめは、水槽の前ではしゃぐ子供のような笑顔を浮かべるのであった。
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