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「どの子にしますか?」
なつめは赤に白が強めの琉金を3匹選んだ。
「すみません、あとこの黒出目金3匹下さい」
と言うと「はい、分かりました」とスタッフはにっこり笑った。
「では準備してきますね」
と軽くお辞儀された。
陸人はスタッフがいなくなると、ふとなつめに疑問をなげかけた。
「なんか色にこだわりあんの?」
「え?なんで?」
「いや、赤いのも可愛いのにさ、黒とか白が強めのやつ選んでたからさ」
「あー!風水でね金運上げるなら、金魚は白か、黒なの。因みに数も6匹がいいんだって!」
「風水!?」
「そうそう。こないだテレビで見て言ってたの。でも金魚を飼う理由はそれだけじゃないけどね!」
「お待たせしました。ではカウンターで精算お願いしますね」
話していると、先ほどのスタッフが金魚をビニール袋に入れなつめに手渡して来た。
なつめはそれを受け取ると「ありがとうございます」と笑った。
レジを終えたなつめ達は帰宅するため荷物を後ろにのせ車に乗った。
「ごめんね陸人、私の買い物に付き合ってくれて」
再度謝ると陸人は「楽しかったからいいよ」となつめの頭をまたわしゃわしゃと撫でた。
「ちょっと!ヘアセットが乱れる!!」
必死に髪の乱れを直すなつめを見て陸人はからかうように笑うのであった。
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