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食卓にはカボチャの煮付けにひじき、それに焼き魚に味噌汁と漬け物が並んでいた。
「ごめんね、質素なご飯で」
と宏子は笑う。
「いや、めちゃくちゃご馳走ですよ!」
と陸人も笑った。
するとガチャリと玄関の扉が開く音がし、ハルが「ワン!」と吠えると玄関先に座った。
「光一かしら?」
玄関との仕切りのドアが開くと、そこには菜々花と光一が立っていた。
「ただいま」2人はそう言うと「おかえり」と言う3人の声を聞いた為、驚いた2人は部屋を見回すとダイニングテーブルのイスに座る陸人にほっとした。
「お久しぶりです。陸人さん」
と菜々花。
「え?なつめとデートだったんでしょ?夜ご飯は?」
と光一。
「久しぶり!菜々花ちゃん、光一!ご飯は成り行きで頂くことになった」
「そうなんですね!」
と菜々花は笑顔をで言う。
一方の光一は手を洗ったり、仕事の鞄を片付けたりしていた。
コップを運んでいたなつめが「菜々花手を洗いなよ!」と叱咤した。
「はいはい、わかってますよー」
ものともせず、へらへらと笑う菜々花になつめは、少しだけイラついた。
「なーに?陸人くんがいるからって、なつめったらお姉ちゃん風吹かせて」
と宏子は笑った。
「ち、違う!そんなんじゃない!」となつめはため息をついた
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