五十円女

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凡子は、とある学習塾の個人講師をしている。 個別に、生徒を教えるのだ。 塾の講師の時給としては、千円は安い。 相場は、千円から三千円。 しかし、凡子は、自分でも、貰い過ぎだと思っている。 今、している仕事は、主に、コピー取りや接客のお茶出しだからだ。 講師として、この会社に、入ったが、あまりの仕事の出来なさに、こうなってしまった。 「先生、ここの数学の問題は、どうするの?」 「ええっと、ここはね、因数分解……いや、展開? えっ、どっちだっけ……?!」
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