追いかけて

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 俺等がまだ、この世界の何も知らない若葉の頃。  急いでもいないのにいつも走ってた。  石があるから転がして、缶が落ちてれば蹴飛ばした。  飛んでる虫は捕まえて、ツノが生えてる虫は闘わせる。  悪いことをしたら隠れて逃げて。悪いことをしてなくたって、隠れて逃げて驚かせて。  小さな川はジャンプで超え、大きな川では魚を探す。  なぞなぞを解いたら得意げだけど、誰も解けないなぞなぞを出す奴が一番かっこいい。  指相撲に腕相撲にジャンケンポン。  紙はいつだってヒコーキに。  何に意味があるかなんて考えずに、ただ毎日を生きていた。
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