かけおち、ごっこ

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 助手席からは、賛同の笑い声。  志信は、顔を真っ赤にして、寝入っている都を見つめる。そして。 「都は俺のだからな」  寝息を立てている都の耳元で、宣言する。  小さな囁きは、夢の中の都に届いているのか否か。  由子にはわからない。だけど。  満足そうに、寝返りを。  打とうとして、都の身体が、ぽてん、志信の膝元へ転がったから。 「悪くはないわ」  眠っている都の頭をそっと、愛しそうに撫でながら、由子、志信と顔を見合わせ、どちらからともなく悪戯を企む子供のように、にやりと笑う――…… Pretend, Elopement―――fin.
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