かけおち、ごっこ

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「ノブが、そんなこと言うなんて、思わなかった」 「俺だって。こんなこと言えるようになるなんて、考えてもみなかったぜ」  勝ち誇ったように、志信が言い返す。それを見て、都は頷く。 「いいね。宮古島」  さわさわ。さとうきび畑のほの甘い香りが夜風に乗って、二人の周囲に漂う。  車の通りがめっきり減った車道を、二人は堂々と、手を繋いで、歩き続ける。
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