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「あ、お母さん!」
カナが嬉しそうに迎えに来た母親に駆け寄った。お母さんは仕事が忙しく土日もあまり家にいないと言っていたので、迎えに来てもらったことが本当に嬉しかったようだ。
それを昇降口で見ていた私はそのまま家に帰った。その日の夜の事だ、うちのカナがお邪魔してませんかとカナのお母さんが必死に探していたのは。
結局彼女はそのまま行方不明になった。
私はお母さんが迎えに来たじゃないかと言ったが、カナのお母さんはずっと仕事をしていたから迎えには行っていないと言う。間違いなくカナのお母さんだったと思うし、何よりカナが大喜びでついて行ったのだから娘が見間違えるはずがない。
結局カナのお母さんそっくりに変装した誘拐犯がいるのだろうということになり事件は今も解決していない。
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