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「佐伯さんにしてもらいたい事なんてありませんよ。ああ、でも」
死神がひらめいたようにこっちを見た。
「私、この間、時間の魔法を教えてもらったんですよ。あなたで試してみるのもいいかもしれませんね」
「時間の魔法?」
顔を上げ、死神を見た。
「香奈さんとあなたが出会う前に時間を戻してさしあげましょうか。香奈さんが不幸になったのはあなたと出会ったせいだと思ってるんでしょ?」
「……そんな事できるんですか」
「できますよ」
死神が自信たっぷりに微笑んだ。そしてパチンと親指と人差指を弾いて指を鳴らした。
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