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一章
私は少し暇になり、二階にあるバルコニーに向かう。
「はーっ」
バルコニーに出ると、柵によりかかり外の景色を眺める人がいた。
「あら?アーディア、ここに来るなんて珍しいわね」
「あ……、お母さん」
其処に居たのはお母さんだった。
「どうしたの?」
「……」
「そういえば、まだ話していないことがあったわね」
「え?お母さんとお父さんのこと?」
私はお母さんに言われ、バルコニーにある椅子に座る。多分長い話になるんだろうと思う。
「そうよ。前に話したわよね、私とラグナロクは一度分かれてしまった、と。その時にラグナロクを攫って行ったのがヘカテーだったの」
「ヘカテーって誰?」
「あ、ごめんなさいね。昔の癖なの。エルドラドの事よ」
「そうだったの?!」
「ええ。多分この話をすると長くなるけれど、いいかしら?」
「うん、もちろん!」
「後、エルドラドがヘカテーってことも覚えておいてね」
「分かった!」
「じゃあ行くわね。それはかなり昔の話だったわ」
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