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二章
「ラグナロクはヘカテーの従者になっていたの。私がそれを知ったのはかなり後だった。だって、ラグナロクがいなくなったのは、今のアーディアよりも小さかった頃だったわ。しばらくは何をする気も起きなかった」
「そうだったの?エルドラドさんが?!」
「そうよ。で、私のもとに一人の少年が現れたの。それがレリックだった。
彼は私に、「お前の大切な人は生きているが、前とは違う」と言った。その言葉を聞いた私は嬉しかった。だから、私はラグナロクを助けようと思ったわ。私の力を使おうと思ったのよ。
だから、私はヘカテーの下に挑みに行った。ラグナロクやシャングリラ、レリックの力を借りて私はラグナロクを助けることができたわ」
「すごい過去……」
「そうかもね。そして、ヘカテー基エルドラド、レリック、シャングリラも引き取り、今に至るわ」
と言ってほほ笑む。
「そんなにお母さんにとってお父さんは大切な人だったんだね…」
「ええ。でも、今はもちろんアーディアも大切よ」
と、もう一人バルコニーに近づいてくる足音がした。
「メシアー?アーディアー?どこにいるんだー?」
「お父さん……」
「ラグナロクー!」
そういって現れたのはお父さんだった。
「……なんか変なこと言ったんじゃないだろうな、メシア」
「言ってないわよ、失礼ね!昔のことを話していただけよ」
お父さんは私の所にやってくると、頭を撫でる。
「気にするな、アーディア。結構あの時の生活だって楽しかったんだからな」
「そういう問題じゃなくてー!」
「分かったわかった。その話はあとで聞くから」
というと、お父さんは戻っていった。
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