調停

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こういう場合、鑑定にかかる費用は折半になるらしい。 バカバカしい。 確実にモラハラ人の子供なのに、なんで私がお金を払わなければならないのか。 私は断った。 どうしてもやりたいなら、モラハラ人が全額負担してくれと。 それならやってもいいと。 するとモラハラ人は、その私の提案を拒否せずに受け入れた。 そんなにそこまでして鑑定したいのか。 そんなに自分の子供じゃないという自信があるのか。 その自信は一体どこからくるんだろう。 本気で自分の子供じゃないと疑っているのか、それとも僅かな可能性にかけたいのかは知らないが、そこまで言うならやりましょう、となってその日の調停は終了した。 次はDNA鑑定をやる日に、今度は子供も連れて家庭裁判所に行く。 とにかくモラハラ人というのは、威張り散らしている割には、いざとなると往生際が悪く、なんとも情けない種族だ。
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