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未央は亮介から要望を聞き出していた。
「まだ決まったわけじゃないけど、考えだすなら早い方がいいよね。秋のメニューっていうのは、ドリンク? フード?」
「どっちもです。ただ、基本的にいまあるメニューになにか食材を足したり、アレンジしたりしてできるものが希望です。設備が限られているので、まっさらに新しいものというのは難しくて……。
スムージー系、ホットドリンク、フードの3種類を考えたいと思ってます。」
未央は結構ハードなお願いだなと手帳を取り出して、メモを取り始めた。
「郡司くん、正直スケジュールはかなりきついと思う。秋ってことは9月にはフライヤー作って予告して、10月に発売って感じだよね?」
「その通りです。10月初旬の発売が希望です」
「いま7月の終わりだから、食材の発注やパッケージの話も詰めるとなると、来週には試作、8月いっぱいでに大筋を決めないとまずいと思う」
未央は急に雰囲気をかえて、ザクザクと話を進める。その雰囲気についていくのがやっとという感じで亮介もメモをスマホに打ち込み始めた。
プレゼンかけて、試作して修正してを4週間でやろうとすると、実際に考える時間は1週間もない。未央は残ったコーヒーをごくごく飲み干した。
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