2.コラボ企画

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未央は急ぎ足で駅のホームへ向かう。早く家に帰りたくてたまらない。秋の新作スイーツのコラボができるなんて、すごくない!? スタジオのみんなで考えたものが、郡司くんのコーヒースタンド『muse(ミューズ)』で売り出されるんだよ。楽しみすぎる!!  未央は興奮状態で、電車を待っていると、亮介にジーッと見られていることにはたと気づいた。 「ご……ごめんね。私こうなると周りが見えなくなっちゃうことがあって……」 「ぷっ!! くくくっ。未央さんてやっぱり面白いですね」 亮介は顔をくしゃくしゃにして笑った。こんな笑い方もするんだ。さわやかだけど、かわいい。 「お……おもしろい?」 「そうです、興味深いほうの面白いです。さっきまで、のほほんとパンケーキ食べてたのに、コラボの話出したとたん、人が変わるんですもん」 「仕事になるとつい……。反省してます」 「そんな、反省しないでくださいよ」 「でもね、計画立てるときは燃えるんだけど、いざプレゼンとなるとはっきりいえなくて、別人だってよく言われる。一本筋の通った人になるのが目標」 「いまの自分はそうではないと?」 「いつも態度が一緒の人もいるじゃない? そういう性格に憧れてて」 「はぁ」
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