2.コラボ企画

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未央はベットから飛び起きると、あわてて亮介の部屋のドアを叩いた。強盗だと怖いのでフライパンを片手に、足元に消火器を置き、スマホはいつでも110番できるようにスタンバイして。 「郡司くん!? どうしたの? 郡司くんあけて!!」 ドアには鍵がかかっていて開かない。ガチャガチャとドアノブを回すと、バタン!! と急に中から人が飛び出してきて、バッと抱きつかれた。 『「きゃーーー!!!」』 未央の声と抱きついてきた人の声が合わさる。 ガタガタ震えているその人の顔を見ると、亮介であった。 「ちょっと、郡司くん、どうしたの?」 「……き……り」 「え? なに?」 「ご……き……」 「ごき……ってまさか、ゴキブリ!?」 抱きつきながら亮介はコクコクとうなづいて部屋の中を指さした。 しょうがないなという顔で、未央は自分の部屋からゴキブリ用スプレーを持ってきて亮介の部屋に入った。 しんとした部屋の中で耳を澄ませる。 ──カサカサッ バッと振り返り、台所のシンクのところにブツを見つけた未央は、間髪入れずにスプレーをこれでもかと吹きかけた。 強力スプレーの威力は凄まじく、あっというまにブツの回収に成功した。 「郡司くん、もう大丈夫だよ」 玄関の外に出ると、座りこんで震えている亮介を見つけた。未央はやれやれ、とため息をつく。 「もういないから安心して?」 亮介はブルブル首を振っている。 「部屋、入ったら? 蚊に刺されるよ?」 亮介はなかなかそこから動かない。
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