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「おじゃまします」
緊張しながら中に入ると、ヨーロッパのお城みたいだった。
とにかく玄関ホールが広い。天井が高い。
天井にはアンティーク調のシャンデリアがぶら下がっていて、それがお城感を醸し出している。
ホールの正面には階段があって、ホールの周りには焦げ茶色のドアが四つもある。
ドアの奥もやっぱりお城みたいな感じなのかな。想像するだけでわくわくする。
「こっちですよ」
黒田さんが正面の階段の方を指した。
「はい」
黒田さんに続いて階段を上った。三人横並びで歩いても余裕がありそうなぐらい広い。赤絨毯が敷かれていたらお姫様が歩いていそう。
うわっ、階段の途中に大きな窓がある。お庭に咲いているライトアップされた薔薇が見える。素敵だな。本当、お姫様の生活って感じがする。
望月先生って、やっぱりお姫様みたいな人なのかな?
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