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まさか今日、先生とこんな展開になるなんて想像もしなかった。
不安と緊張と期待と、いろんな気持ちがぐるぐると回って、心臓が激しく暴れ回っている。
これから大好きな先生に抱かれるんだ。
信じられないけど、これは現実なんだ。
ふーっと深く息を吐いて、気持ちを整えた。
それから身に着けているものを脱いでいく。
ネックレスに、ワンピに、下着……。
鏡に映る全裸になった自分の姿が気恥ずかしい。
この体を先生にさらすのかと思ったら、下腹部についているお肉が気になる。小町通りで調子に乗って食べ過ぎたかも。
先生、私の体を見てがっがりしないかな。
純ちゃん以外に男性経験がないのも不安。
覚悟が揺らぎそうなる。
だけど、先生に抱かれたいと思う気持ちの方が強い。そう思っている事に自分でも驚く。ここまで好きになったのは先生が初めて。
私は今、人生で一番激しい恋に落ちているんだ。
熱いシャワーを浴びながら自分の中にある強い気持ちに気付かされる。
体を洗いながら、先生とのこれまでを思い出した。
夜中のコンビニに行かされたり、ベンツを運転したり、余計な事を言ってクビになったり、モンサンミッシェルまでおつかいに行ったり、先生の過去を知ったり……。本当にいろんな事があった。
そして先生を知る度に強く惹かれた。
最初はとんでもない人だと思ったけど、本当は物凄く優しい。指を切った時はピアニストの手だと言って手当をしてくれた。モンサンミッシェルまで行った時は酔った私のそばにいてくれた。パリでは私の話を真剣に聞いてくれた。熱を出した時は看病してくれた。離婚した夜は朝まで一緒にバーで過ごしてくれた。思い返してみれば、私が辛い時、いつも先生はそばにいてくれた。
こんなに優しい人を他に知らない。
先生の事を思ったら涙が溢れる。
涙を拭っていたら、ガチャッと扉が開く音がした。
えっ、先生?
後ろを向くといきなりシャワーの中でキスされた。
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