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それから何日か普通に過ごした
今日はまた風紀に来ている
風紀室には律先輩と郁美先輩、龍風先輩。そして和騎と亜優がいる
あの日から和騎とは一切話をしていない
なんなら目が合うこともない
「明輝、悪いんだけどこれ生徒会まで届けてくれないかい?」
「分かりました!行ってきます!」
郁美先輩から書類を受け取って風紀室を後にする
…あれ、この棟に知らない人がいる
どうやって入ったんだろ?
うちの学校の制服を着ているけどどこか違和感のある人だな
なんて思いながらその人とすれ違った
キラッ
?なんか光った…?
…
なんか嫌な予感がする
あの人は風紀室に向かっている
心臓が嫌な音を立てる
男がドアノブに手をかける
俺は走り出していた
男は胸元からナイフを取り出し亜優へ向かっていった
グサッ
「…っ」
どさり、とその場に倒れ込む
「「「明輝!!!!!!!」」」
龍風先輩が男を取り押さえているのが霞んでいく視界のなか目に入った
亜優…は、どうやら無事なようだな、良かった
ナイフは腹部に刺さったらしい
腹辺りが血の海になってく
痛すぎると痛みって感じなかったな
なんてことを思い出しながら意識を手放した
やっぱし俺は巻き込まれキングかもしれない
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