なつのおと

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ポツ、ポツ、ポツ、ポツポツ ザーザーザザー... あめだ!さいきんは、夕方のあめが多いなぁ。6月はあめがたくさんふるきがするけど、今はもう8月なのに。 そういえば、きのうおかあさんが 「あめがふったら、えんがわのとをしめておいてね。」 っていってたな。でもしめたら、ぜったいにもっとあつくなる。それはやだな。 そうだ!まどをしめて、ぼくはそとに出よう。 サンダルをはいて、と。 今ふりはじめたばっかりなのに、もうにわの土がヌメヌメになっている。 それでも... このあめ、すっごくきもちいい‼︎ すずしくなってきた。 ...でも、よくかんがえたら、おかあさんにおこられそう... まっ、でも、いいか。中にいたら、あつくてたおれちゃう。しょうがないよね、うん。 ザーザーザー、トットットッ... あめがふるおとと、そのあめがやねにあたるおと。 ...っくん... えっ、何のおと?いや、こえかな? 「あっくん、スイカきったよ。ちょっとおそいけど、おやつ。たべるかい?」 おばあちゃんが、ぼくをよんでいたんだ。 スイカ?たべる! 「うん!ありがとう!」 ガラッ。 とをあける。 ポテッ、ポテッ... 「あれあれ、こんなにぬれちゃって。夕立かぁ、なつだねぇ。」 「ゆうだち?(かん字はあとでおしえてもらったんだ)あめのこと?」 「そうだよ。なつの、夕方のあめのことをいうんだよ。」 へぇ、ゆうだち、おかあさんもしってるかな。あとで、きいてみよう。 「まず、ふこうか。あっくんのおとうさんも、よくあめがふったとき、にわにでてぬれていたよ。」 そうだったの?おとうさんもまえは、おんなじことかんがえてたんだ。 がさがさ。 タオルであたまをふいてもらった。 そして、スイカ!
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