11. エピローグ

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11. エピローグ

「よかった。目が見えるようになって」 「はい。桐生さんのお葬式できっかけをもらいました」 「今日は詳細話してくれるかな?」 「はい。如月さんの声を聞いて確信しました。私の視覚が奪ったのは如月さん…」 「1ヶ月前に突然に雨に振られて狛江のバス停で傘がなくて困っていたの。如月さんは傘を持って近づいてきた」 「如月さんとの会話は取り止めないのだけど、次第に頭が霧がかかったようにボウっとして。気づいたらバス停に1人で… 目が見えなくなってしまった」 「如月は警察に取り調べを受けている。楠田さんの千里眼に感謝だ」 「多分、如月さんは女の子を傷つけているかも。夕日に血のようで、目玉焼きにはケチャップでと言ってたし」 「目玉焼きにケチャップも悪くなかったよ。雨の日の犯行も計画性が見受けられる。実際、捕まらなかったし」 「あ、先生窓を開けてください」 「ん?確かに夕立は通り過ぎたな」 「もうすぐ虹がでます」 「凄いじゃないか。そんな事までわかるの?」 「はい。事件の後から毎日真っ暗で怖かった。これからは綺麗なものをたくさん見たいです!」 そう言った楠田カスミの表情が一番美しい…。 肩を抱きたくなる要望をぐっと堪えて、僕はカスミと一緒に夕立の後の虹を見上げた。
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